町田 忠
ゴイサギといえば誰でもその名は知っているでしょう。サギの仲間でもやや小型。体長は約50cm、毛色はグレーと白。川や湖沼で夜間に魚を捕獲し、昼間は樹木の中で休んでいます。
誰でも知っているとはいってもそれは名前だけで、最近は都市周辺は宅地化、商工業地化、そして公園緑地化が進み、自然樹木の減少でゴイサギの姿を見る機会が少なくなりました。自然に比較的恵まれている柏市周辺に住んでいる人でも都内通勤者などはゴイサギを生で見る機会はほとんどないかとも思われます。
そう言われるなか、柏市内に住む私は、ちょっと不思議な光景を最近頻繁に見るようになりました。
ゴイサギと、その幼鳥ホシゴイをほぼいつでも見られるようになったのです。
おおざっぱに言うと、大津川河川敷、そして手賀沼の南部で、見たいと思えばカメラを持って行くと、ほとんど会うことができます。
11月26日午前、晴れ。この日も自転車をこいで、行ってきました。
手賀沼にトモエガモが現れたという確実な情報が入ったので出掛けたのですが、その途中、ちょっとのぞいてみようか、と訪ねると、やっぱり、ゴイサギたちが休息していました。
なんと、その数、8羽。少しずつ離れていたのでまとめて写真に納めることはできませんでしたが、頑張ってみると3羽が1枚の写真に入りました。
これがそのワンショット。
右端の杭の上に、たぶん父親ゴイサギ、真ん中の杭の上にホシゴイと呼ばれる幼鳥、さらに左端の藪の中にもう1羽の幼鳥ホシゴイが写っています。
近年の柏市内では1枚の写真に3羽のゴイサギを収めるのは至難の業。思い切り自慢できる1枚となりました。
ゴイサギはなかなか見られなくなった、と言われる手賀沼でこのような写真がほぼいつでも撮れるポイントがあるのです。
探してみる価値は十分にあります。
ところで、このゴイサギ、ペリカン目サギ科です。写真右端のゴイサギをよく見てみてください。なんとなくペンギンに似てはいませんか?皇帝ペンギンそっくり、という人も少なからずいます。
確かに、と私も思います。